300年以上の伝統をもつ「だんじり祭り」。
だんじり祭りは、危険を伴う祭りとして知られていますが、その迫力に魅了される人は数多くいます。
実際、3トンほどのだんじりを猛スピードで曳く姿は、とてもかっこいいんですよね。
しかし、死亡事故が起きているのも事実。
実際に、だんじり祭りで起きた、過去の死亡事故はどのくらいあるのでしょうか?
ということで、こちらの記事では、だんじり祭りの過去の死亡事故をまとめていきたいと思います。
また、死亡事故が多発しているにも関わらず、このだんじり祭りが無くならないのはなぜなのか?
その理由も調査していきたいと思います。
だんじり祭りの過去の死亡事故
だんじり祭りは、過去にも多くの事故や怪我人が出ています。
過去に起きた死亡事故をまとめていきたいと思います。
死亡事故:2023年10月8日
最新の死亡事故になります。
2023年10月8日大阪市生野区にて、だんじり祭りの本番中ではなく試験曳き中に起きてしまった死亡事故です。
試験曳きの指揮をとっていた佐古吉隆さん(52)がだんじりとガードレールに挟まれ、内臓の損傷や骨盤を骨折という大怪我を負います。
死因は、その事故による「出血性ショック」です。
実際の事故が起きた時の画像がこちら↓
だんじりが、ガードレールに突っ込んでいる様子がわかります。
死亡事故:2022年10月14日
2022年10月14日、大阪府富田林市北大伴町1丁目の路上でだんじりが横転し、建設作業員の安田建司さん(52)が亡くなりました。
だんじりを停止させて左右にゆらしていた「横揺らし」の最中、そのままだんじりが横転。
安田建司さんを含む、男性4名がだんじりの下敷きとなったようです。
安田建司さん以外の3名も怪我を負ってしまいました。
この事故を受け、2022年大阪府富田林市のだんじり祭りは途中で中止となっております。
だんじりの「横揺らし」の様子↓
死亡事故:2022年10月15日
2022年10月15日愛知県で行われていた「挙母祭り」で、だんじりに轢かれ、河合武さん(48)が亡くなりました。
だんじりをUターンさせる最中にだんじりが突然後退し、そのまま轢かれてしまったそうです。
2022年に3年ぶりに開催された久しぶりの「挙母祭り」で、このような事故が起きてしまいました。
2022年の「挙母祭り」は、死亡事故があったものの、死亡事故を起こしただんじり以外で、祭りは続行されました。
伝統が根強いのを感じますね。
死亡事故:2019年8月2日
この死亡事故は、2019年8月2日に兵庫県尼崎市の「貴布禰(きふね)神社夏季大祭・尼崎だんじり祭り」で起きたものになります。
山合わせ中に、だんじりの下敷きとなり、頭を強く打ち亡くなってしまったようです。
だんじりの重さは、約3トンにもなるそうで、その下敷きとなったら一溜まりもないですね。
だんじりの「山合わせ」とは?
2基のだんじりが向かい合い、だんじりを支える約6メートルの「肩背棒」2本を互いに大きく振り上げながら近づく。衝突し、相手の棒の上に乗った方のだんじりが「勝ち」となる。
実際の映像がこちら↓(山合わせ中の1:17秒から再生されます)
この事故を受け、2019年8月2日のだんじり祭りは、途中で中止となりました。
死亡事故:2016年4月17日
2016年4月17日、大阪府岸和田市大町の市道交差点付近で、だんじりと道路脇の街灯の間に挟まれ、高田健三さん(39)が死亡しました。
死因は、頭を強く打ったためと報道されております。
交差点で、カーブをうまく曲がりきれずに、その勢いのまま、街頭とだんじりの間に挟まれてしまったようです。
今後も、随時死亡事故の情報をアップしていきたいと思います。
このように事故が多発していますが、大阪府警察がホームページで2016年に、だんじり祭りについてこのようにコメント↓
例年、だんじり事故の発生件数は20件前後で推移しております。電柱などの工作物への衝突がほとんどですが、昨年は祭り関係者が骨折する重傷事故が3件発生しています。残念ながら、過去には「試験曳き」の際に死亡事故が発生しています。近年は、だんじり曳行による死亡事故は発生していませんが、骨折などの重傷事故は毎年数件の発生を見ています。祭りの盛り上がりに伴って「だんじり曳行」にも熱が入りますが、事故を発生させないよう、祭り関係者や観客が事故に巻き込まれないように、本年も警備の警察官が事故の未然防止に努めてまいります。
事故の未然防止に努めていくということですが、防ぎようが無いようなきもしちゃいますよね。
やめろ・うるさいの声もあるが、だんじり祭りが無くならないのはなぜ?
だんじり祭りは、江戸時代中期から行われており、その歴史は300年以上にもなります。
だんじり祭りの起源は『米や麦、豆、あわやひえなどの5つの穀物がたくさん取れるように(五穀豊穣)祈願し、行った稲荷祭がその始まり』と伝えられております。
長年行われている伝統行事なので、地元民に愛されている祭りという一面がある一方で、だんじり祭りに対して、やめろ!うるさい!と苦情が多発している一面もあります。
実際の苦情の声↓
Xより
だんじりで生活道路封鎖はマジやめろ。そこ通らな帰られへんねん。迂回できる道ないし やるのは勝手やけどホンマの意味でだんじり参加してる奴おるん?酒飲んでバカ騒ぎしたいだけやろ? なんでこっちが、止めてくる警察に話して通らしてもらうスタンスやねん ふざけんなよ #だんじり祭り #通行止め
Xより
朝っぱら、だんじりがうるさすぎる!(`ε´ )朝の5時ですよ…迷惑!市は許可してるん?朝の5時って常識はずれじゃない? 夜遅くまで働いてた姉は寝られへんって嘆いてた!朝からまた仕事やしかわいそうに(T-T)
Xより
だんじりは伝統行事。って事は分かるけど危険を伴う伝統行事ってことも忘れないでほしい。死亡者を出したら駄目でしょう。動物虐待にも取れる伝統行事もあるけど。伝統にこだわるならそれなりに安全を重視した伝統行事にしていくことが大事なことでは❓
Xより
死人を出すほどの危険な祭りならやめてしまえ。 伝統とか、生きているものが繋げて行くんだろ? 死んでもやる価値は無い。 その人は、ハッキリ言って無駄死に。
また、このようなXのアカウントもありました。
死亡事故も多発しており、このように中止を求める声も多い中、だんじり祭りがなくならないのは何故なのでしょうか?
だんじり祭りが無くならない訳
やはり、1番は地元民に愛されているということが大きいと思います。
だんじり祭りへの誇り、熱量が半端じゃないんですよね。
だんじり祭りが行われている地元民の意見を抜粋すると、
- 危険が有るのも理解した上で参加している
- 伝統行事なので、残すべきだ
- 地域のコミュニティが一致団結する
- かっこいいから、やる人が減らない、見る人も減らない 日本で一番かっこいい祭り
- 経済効果が46億円もある
といった声がありました。
やはり、このだんじり祭りに誇りを持っている地元民の熱量が冷めないうちは、だんじり祭りがなくなることは無いのでしょう。
だんじり祭り事故まとめ
以上、だんじり祭りの過去の死亡事故まとめ!やめろうるさいと苦情も無くならないのはなぜ?と題して、だんじり祭りで起きた死亡事故と、死亡事故が多発しているにも関わらず、だんじり祭りが無くならない理由などをまとめさせて頂きました。
危険を伴うといっても、やはり伝統行事が完全に無くなってしまうのは少し寂しい気持ちもありますよね。
もう少し、安全面を考慮しただんじりは出来ないのでしょうか?
昔ながらの伝統の良さも残しつつ、リスクをすこしでも減らした形で存続して欲しいなと思います。
だんじり祭りは、地元民の熱量がものすごく、危険を理解した上で参加しているという声も多くありました。
参加した本人は、もしかしたら地元の祭りで死ねるなんて本望と思っているのかもしれませんが、残された遺族が、仕方ないと思えるかといったら、ちょっと疑問ですよね。
また2023年も死亡事故が起きてしまいましたが、今後何かだんじり祭りを実施する上で変更点があるのか、注目していきたいと思います。